不倫による慰謝料請求は、極めて感情的になりやすく、精神的ダメージを与えるなどの報復を目的とする場合も数多くあります。
突然、法外な金額を請求されたり裁判所から訴状が届いたりと、冷静に対応する事は非常に困難です。
何よりもまず落ち着いて状況を把握し、すみやかにお近くの弁護士に相談することを検討しましょう。
ことに、相手が弁護士に依頼している場合や、裁判所に訴えられた場合、ご自身で対応していては、不利な状況に陥る可能性が極めて高くなってしまいます。交渉や裁判では、経験のある弁護士でなければできないことがたくさんあるからです。
また、不倫関係のご相談は、人間関係が複雑で様々な事情がある為、弁護士へのご相談・ご依頼は、気軽に弁護士に直接対面して相談・打ち合わせできる環境が必要です。電話でしか話せない遠方の弁護士ではなく、お近くのいつでも相談できる弁護士を選びましょう。
不倫による慰謝料請求にもさまざまなケースがあり、例えば感情に任せて突然内容証明郵便を送りつけてくる場合や、より高額な慰謝料を受け取るために計画的・したたかに交渉に臨んでくる場合もあります。
動揺したりあせったりしていると相手方の意のままです。とにかく落ち着いて状況を把握しましょう。
訴状・内容証明郵便が届いたという事は、あなたの不貞行為が相手方に知られている可能性があります。
相手方はあなたから慰謝料を得るために弁護士等の法律の専門家に依頼済みであり、あなたと戦う明確な意志があると考えるべきでしょう。
相手方の弁護士から慰謝料請求を受けた場合、あなた自身と弁護士と直接交渉するのは極めて不利であり、法外な請求であってもそのまま支払う事になり兼ねません。
裁判所からの訴状、弁護士からの内容証明郵便が届いた時点で、迷わずすぐに弁護士に相談するべき、と言えます。
離婚に至らないケースでは、相手方の配偶者は現状の問題を解決し、今後は円満な夫婦生活を進めていきたいと考えているはずです。
不倫という過ちに対し直接謝罪してほしいだけなのか、今後二度と会わないよう交際中止を望んでいるのか、それとも精神的苦痛に対する損害賠償を慰謝料として受け取りたいのでしょうか。
相手方が要求しているものを確認し、明確にする必要があります。
慰謝料請求をされた場合、事実とは異なる内容が記載されているケースがよくあります。
また、感情的になった相手方は、不倫という事実以外の疑わしい事も全て事実として思い込んでいるかも知れません。
不倫相手の配偶者の夫婦生活は既に破綻していた、不倫相手が結婚している事を知らなかった、そもそも不貞行為自体一切無かった、不貞行為はあったが時効で消滅していると反論できるなど、送られてきた書面の事実関係を把握しましょう。
不貞行為による慰謝料の金額は決まっていません。話し合い・示談では自由に決める事ができます。
不貞行為の慰謝料の金額は、過去の裁判例によると、およそ10万円から500万円までと、内容によって大きく異なります。
相手方の被害感情が強ければ、高額な請求をしてくる場合もあります。
しかし、相場とかけ離れた金額の場合、請求された慰謝料金額を減額できる可能性が高いのです。法外と思われる慰謝料請求をされた場合は、弁護士への相談をおすすめします。